2度あることは3度ある

どうも、新スタッフの濱口です。
こうしてブログを書いているので
クビにはならなかったようです。
濱口は計算高い人間なので「この程度の機密漏洩なら大丈夫だろう」という
漏洩しかしていないつもりですが「逆鱗に触れる」ということもありますし
心配は心配でした。

ロザン宇治原が言っていたのか、
受験番組で言っていたのか、
あるいは両方から聞いたのか定かではありませんが、
長く続けるコツは
「決めた通りにやる」
ことだそうです。
当たり前のようですが、たとえば「毎日問題集を3ページずつする」と
決めたとして、調子がいいときどうしますか?
多くの人は調子がいいからともっと進めます。そのほうが早く終わりますし。
たとえばその日は10ページ進めたとします。それはそれでいいことです。
しかし別の日に「面倒くさいなあ」と思ったときに
「あの日10ページもやったから今日はまぁいいか」
となりがちです。こうして前例を作ると「まぁいいか」が増えてきて(「この前もやらなかったし
まぁいいか」が出たら終わりですね)結局途中でやめてしまう。
だから今日10ページできたとしても3ページでやめて毎日毎日3ページするのがよい
という考えです。
一言で言うなら「しない言い訳ができる状況を作らないほうがよい」ということでしょうか。

聞いたときには「へぇ」くらいでしたが、いざ自分がその立場(別にノルマではないが
1週間に1つくらい書こうか&先週は調子にのって2つ書いた)になるとたしかに
「今週は書かなくてもいいか」と思ってしまいました。人間ってやっぱり人間なんです。
かといって先週2つ書いた事実は消えません(いや、ブログだから消して再投稿すれば
いいのか!?)ので今とれる最善策は「2つ書いたことは忘れて今日も書く」です(機会があれば
この考え方を知った経緯も書きたい)。
ということで今日も書こうと思います。

前回のブログ
「今回の書き込みは次のネタの前振り」と書きましたが、どこが前振りかというと
3つのデータを調べて「偶然そろっている」と言ったことです。
日本には「2度あることは3度ある」という言葉があります。
2度あったらそれは偶然やまぐれではない。もう一度起こると考えた方がいいということです。
実はおっさんの文にもこの話があるのですが、わかりにくいので没です。
では「2度あることは3度ある」を理系的に考えてみましょう。

準備として次の問題を考えてください。考えなくてもいいですがそのときは書いてあることを
認めてください。別にだますつもりはないですし、そうしないと話が進みません。

では問題です。
ある事象が起こる確率をpとし、それを2度行なったとします。そのとき
(1)それが2度起こる確率はいくつですか?
(2)それが1度も起きない確率はいくつですか?
(3)確率pが十分に小さいとき(2)の確率はどうなりますか?

では答えです。
(1)p×p=p2です。
(2)2度のうち、それが1度も起こらない確率は
(それが起こらない確率)2=(1-p)2
=1-2p+p2です。
(3)確率pが十分に小さいとき、その高次の項は無視できるので
1-2p+p2≒1-2pとなります。
この「高次の項を無視」というのは数学での常套手段です。

もう一つ下準備です。命題というものを覚えていますか?
高校数学で習ったようですが濱口は習った記憶がありません。
もっとも個人的には知っていますが。
ある命題「AならばB」に対して仮定と結論を入れ替えた「BならばA」を逆、
仮定と結論を否定した「AでないならばBでない」を裏、
仮定と結論を入れ替えて否定した「BでないならばAでない」を対偶といいます。
20130527124427
そして命題が真(正しい)のとき、対偶も真になります。
逆・裏に関しては状況により真になったり偽(正しくない)になったりします。

さて準備は終了です。
ここでもう一つ質問です。
(4)確率pが十分に小さいとき(1)の確率p2はどうなりますか?
答えは「高次の項は無視できるので0」です。
これには異論があるかもしれません。
1-2p+p2≒1-2pですが
2(起こるかもしれない)と0(絶対に起きない)は
異質なものと考えられます。だから同じとはできない。
しかしp2が0といっていいほど小さいということは認めてください。

これをまとめると「確率pが十分に小さいならばそれが2回起きる確率は0」は真である
となります(つまり2度は起きません)。するとその対偶、
「2回起きたならばその確率は十分に小さいとは言えない」も真になります。
つまり「2度起こったことはその確率が小さくないのでまた起こる」
すなわち「2度あることは3度ある」ということになります。(Q.E.D.)

だから前のブログで「3つが同じ結果」になったときに『偶然』だと片付けず、
原因を追究すべきだったのです(結果的に原因にはたどりつきましたが)。

さて「2度あることは3度ある」の話をすると「『3度目の正直』とも言うよ」という人がいます。
確かに言葉としてはありますが2つはまったく別物です。
「2度あることは3度ある」は上で述べたとおり、その発生確率は毎回同じです。
つまりまったく同じことをしています。
それに対し「3度目の正直」は「改善」という項目が含まれます。
一度失敗して、結果を分析して改善し、もう一度挑戦する。いわゆるPDCAというやつです。
するとその失敗する確率P1、P2、P3、P4
1>P2>P3>P4
とだんだん小さくなり、それが「3回目にはその確率が十分に小さく(あるいはまさに0!に)なる」つまり
「3度目の正直」ということです。
ただ、「試行が3回」とするか「改善が3回(最初の失敗も入れて4度目の試行)」とするかは
どちらの説もあるようです。

ですから、何の対策もなく漠然と3回やったとしても、それは確実に「2度あることは3度ある」になり
「3度目の正直」になることはないのです。

ここで終わってもいいのですが、クビがつながった記念にもう1つ機密漏洩しましょう。
前回触れた「全世界で過去7日間に発生した地震」がそこそこ形になったので・・・
こちらでフライング公開していますので興味があったらフライングゲットしてください。

これで2回機密漏洩したわけですが、このままでは「2度あることは3度ある」で
また機密漏洩してしまいそうです。
でもここで心を入れ替えて、つまり改善すれば「3度目の正直」となり、もう機密漏洩は起こりません。
めでたし、めでたし。

でもここで改善してもせいぜい「2度目の正直」だから「3度目の正直」までには
少なくともあと1回は機密漏洩が起こる!?・・・あれ?・・・