計算ではそうだけど・・・

どうも、新スタッフの濱口です。

最近、「おっさんの前世紀の文章」を載せていないのですが
別に忘れているわけでも、自分で書く方が楽しくなったわけでもなく、
「きっかけがない」からです。

かつて、あろひろし先生は、「漫画の中の時間と実時間が一致していること」に
疑問を感じ、ずらした方が面白いのではないかと考え、季節をずらして書いた
(たとえば、夏に正月の話を書く)ことがありました。
ただ、雑誌掲載時にはずれていましたが、単行本になったときには(実時間という
概念が消え失せるので)あまり意味がなく、苦労したわりに報われなかったという
意味のことを書いてました。

濱口はそんなに深いことを考えてはいませんのでやはり季節はずれのことを
載せるのは気がひけます。もちろん季節でなくても何か理由があればいいので
4月初めにはアニメ「宇宙兄弟」の放送時間が変わることを記念して
宇宙旅行』というネタを載せる予定です。
もっともおっさんの文章を気にするのは世界広しといえども、いたとしても
おっさん本人だけなので別にどうでもいいんですが、書く量が減らせるのは
魅力なので積極的に載せようと思っています。

前回、
「だから「3つが同じ結果」になったときに『偶然』だと片付けず、
原因を追究すべきだったのです」
と言ったんですが、心のどっかに引っかかっていたんでしょうね。
別にずっとそのことを考えていたわけではないのですが、
そして皆は気付きました。
「あぁ、あの言い回しだ」

いや、別にそんなに目立つ言い回しじゃないので気付かなくて当然なんですが
ちょっとコピペしてみました。
で、何が言いたかったかというと次のことです。
機械設計を「ちょこっと」やった人ならわかってもらえると思うのですが、
たとえばある機械のシャフト(軸)の太さを決める場合、そのシャフトの長さ、
力のかかる場所、その力の大きさ、材質の機械特性、その他もろもろを
考慮して計算していきます。そして太さが求まるのですが、たとえば計算の
答えが10mmとなった場合、
「最後に安全係数2をかけて太さは20mmとする」
ということをします。
まるで今まで10点ずつ積み重ねてきたのに「さあ、最後の問題に正解すると
1万点入ります」と言われて「今までの得点は何やったんや〜」と言いたくなる
バラエティー系クイズコーナーのような脱力感を感じてしまいます。

「ちょこっと」というのがミソで深く設計をしている人は安全係数の存在意義を
理解していると思います。
で安全係数の意味ですが・・・
ちょっとクラック(傷)があればその材質は弱くなります。理想的には計算どおりでも、
それではシャフトはもちません。
では各項目それぞれ最悪値を考えて計算すればいいかというと、そんなにすべて
最悪値をとる確率なんて非常に小さいですからそれで計算するとシャフトは
必要以上に太くなります。
結局、理想的な値で計算して「ま、これくらい余裕をもたせとけばいいだろう」
という「完全係数をかける」というのが現実的で簡単な方法だということになります。
つまり、理想的な値と現実的な値には、ずれがあり、そのずれを埋めるのが
安全係数だということです。

だから「2度あることは3度ある」は
理想的には「2度あったら偶然じゃないのでもう1度起こると考えた方がいい」ですけど、
安全係数2(くらいでいいかな?)をかけて
「4度あったら偶然じゃないのでもう1度起こると考えた方がいい」
くらいにしといたほうが現実的だということです。