金(かね)の話

どうも、新スタッフの濱口です。

今週は大ポカをしてしまいました。
濱口はJRとポートライナーを乗り継いで通勤しています。
両方とも定期でJRはICOCAです。しかしポートライナーはPiTaPaあるいは
磁気定期券なので磁気定期券を購入しています。
まずJR三ノ宮駅で降りるときにICOCAでタッチし、
そのケースから磁気定期券を取り出し、改札を通し、ポートライナー三宮駅に入場する。
しかし、つい、ICOCAで入場してしまいました。
入った瞬間に気付いたので駅員さんに言えばなんとかなったんでしょうが、
金銭よりも時間を優先。無駄な240円を支払いました。
まあそのおかげでブログを書くネタが1つできたわけでそれでよしとしましょう。
別に書かなくてもいいのでしょうが、今まで毎週書いていたものを書かないと、
矢口真里さんのように「別居したのか?」と疑われるのも嫌ですし。

さて、どうするのが得だったか考えて見ましょう。
元々乗り換えに余裕があるわけではないので、乗るはずだった車両に乗り遅れるのは必至です。
乗るまでの時間は無駄になります。つまりその無駄時間の価値が240円以上ならば
240円取り戻しても全体として損なので、駅員さんに話をしないほうがいいことになります。

濱口は今も含めて、ここ10年ほど勤務時間と給料の間に相関がない状態だったのですが
世間一般では両者に相関関係があります。その間の換算に使われるのが「時給」です。
仮に給料が時給換算で1,500円だとすると240円は9.6分になります。
ただこれを「残業代」と考えると残業時の時給は30%UPが多いようなので、それで換算すると7.4分です。
ダイヤを見ると乗るはずだった電車の2分後、7分後、9分後、18分後に別の電車がありました。
7分以内に話がつけて7分後の電車に乗れれば、話した方が「得」ということになります。
ただ話をしても「払い戻しできません」(細かく言うとまだICOCAから引かれていないので
「払い戻し」ではなく「改札を通ったというデータの削除」です)と言われて終わりかもしれません。
その確率をいくらと見積もるか難しいところですが、戻ってくる金額の期待値は240円よりも低くなります。
すると7.4分ではわりに合わないことになります。仮に確率90%で戻ってくるとしても
7.4×0.9=6.7分以内に話がつかないと「損」になります。
しかも電車は2分後、7分後にしかありませんから2分以内に話がつかないと7分無駄にすることになり「損」です。
つまり「得」するためには2分以内に話がつかなければなりません。
こんなおっちょこちょいがしょっちゅういて、駅員さんが対応に慣れていれば2分以内も可能でしょうが、
まず2分以内は無理でしょう。
何もせずに240円無駄にしたというのはある意味正解だったことになります。
ただし、時間を無駄にしなければその分「残業代」になるという前提ですから濱口とは関係ない話ではあります。

実はここからが本題なのですが、今回の主題は
「金額を時間に換算した」
ということです。
Wikipediaによれば
貨幣は「価値の尺度」「交換の媒介」「価値の保蔵」の機能を持ったモノのことである。
ということです。
「価値の尺度」という観点からすれば
「金額を時間に換算した」のではなく「時間を金額に換算した」
という方が正しいのでしょうが、貨幣の概念からし
「時間を金額に換算し、金額と比較して損得を考える」
というのは正しいということになります。

最近紹介された"How Much Food Can You Buy For $5 Around The World?"という動画

においても「金額」に換算して比べています。
もっともこれは「価値の尺度」として使っているというよりも
国によって変わるので「金額は価値の尺度としてふさわしくない(金額に換算する前のモノで
比較しないといけない)」と言っているようにも感じます。

ここまでは貨幣の「価値の尺度」という側面でした。
現代ではこの側面が一番強いと感じます。
しかし貨幣が誕生したときには「交換の媒介」としての側面が強かったように思います。
貨幣の登場以前は物々交換がだったはずですが誕生したときには「交換の媒介」としての側面が強かったように思います。
持っているものと欲しいものがうまく一致している可能性なんて現代ではいうまでもなく、貨幣が誕生した頃でも
決して高くなかったはずです。
霊力のこもった壷を持っていて幸福のペンダントが欲しい人と、
幸福のペンダントを持っていて霊力のこもった壷が欲しい人とが出会う確率なんて、ほとんど皆無のはずです。
もっとも物々交換できたところで、どちらも効力はないから、交換できなくても一緒ですが。
たぶん古代においてもすごくメジャーなごく一部の銘柄しか物々交換できなかったんじゃないかと思えます。

もっとも何にでも例外はあるもので、現代日本においても物々交換が成立している場合もあります。
パチンコ玉を持っていて現金と交換したい人と、
現金を持っていてパチンコ玉と交換したい人はたくさんいるのですが、直接取引することは禁じられています。
しかし不思議と景品のボールペンを持っていてパチンコ玉と交換したい人と、
現金を持っていて景品のボールペンと交換したい人がそばにいるんですね。
そしてその2人と玉突き的に物々交換することで
パチンコ玉を持っていて現金と交換したい人は現金を手にすることができるのです。
「大人の事情」というやつですね。

あと蛇足ですが・・・
現金を持っていてパチンコ玉と交換したい人は物々交換ではなくパチンコ玉を買うことで入手することができます。